先日、千代田区神田東M下町の住民より電話とメールで相談が寄せられました。
6月末に写真の三毛猫を初めて見かけた。雨美(うみ)ちゃんと呼んでいる。雨の日に出会った美しい子、という意味。雨美ちゃんにとって最善のことは何か、悩みに悩み、相談させていただいた。自宅はマンションの規約があり、高齢・病気の飼い猫がいる。雨美ちゃんを飼ってあげることはできない。そちらのシェルターで受け入れて里親さんを探してもらえないか、とのことでした。
相談者は、捕獲器を購入。自分で頑張って捕まえる、動物病院へ搬送もする、とのこと。添付されている写真を見て、雨美ちゃんは8歳以上、健康上いろいろ問題がありそうだな、と思いました。
こちらからは、シェルターは区が予算を出して運営しているわけではなく、みなさまからのご寄付とチャリティグッズの販売収入、そして理事たちの自己資金で運営していること、それでもNPO法人としては大赤字であること、千代田区内で暮らしていた猫は、高齢・負傷・病気の猫がほとんどで、屋内での生活にも、人にも馴れていない。シェルターで社会化を進めているが、譲渡は容易ではない。医療費も高額になる。長期滞在猫が多いため、ほぼ満室となっている、などの現状をご説明しました。
ともあれ、雨美ちゃんがトラップイン。苅谷動物病院・三ツ目通り病院に搬送されたのでした。 担当の獣医さんから電話で初診の結果をご説明いただきました。
雨美ちゃんは、推定10歳過ぎ。長毛ミックスのため、毛玉だらけでフェルト状に固まり、そこがノミの巣窟になっていました。「目の前でノミがピョンピョン」と獣医さん。口腔内は、左上の犬歯と奥歯が左右1本ずつくらい残っているのみで、ほとんど「歯なし」でした。右上の犬歯と奥歯の一部は根から折れてしまったようで、穴の中に歯のカケラが残っているとのこと。
相談者によれば「雨美ちゃんは、5日くらい前に熱中症のような状態だった」とのことですが、腎臓と肝臓の機能に少し問題があるようです。貧血もあります。幸いウイルス検査は猫エイズウイルス(FIV)も猫白血病ウイルス(FeLV)も陰性。内耳の汚れについては、耳ダニは陰性。便検査でも、1回目は陰性ですが、瓜実条虫などは見つかりにくく、便検査の直接、浮遊を複数回お願いしました。シェルターで他の保護猫たちに感染したら、すべての猫の駆虫を行なわなければなりません。
雨美ちゃんは、ひとまず点滴スタート。しばらく腎機能等の状態をみて、体調に問題がなければ、全身麻酔下で歯茎に残った歯のカケラを取り除きます。口腔内の炎症や感染症が広がっては大変です。そして、毛玉を取り除かなければ。隔離入院も含めて、退院してシェルターに入るのは3、4週間後の見通しです。
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